活動・業績報告

パリで開催されたICN2025において発表を行いました

香川雅春副所長・教授が、8月24-29日までフランス・パリで開催された第23回国際栄養学会議(The International Congress of Nutrition 2025 [ICN2025])に出席し、口頭発表を行いました。ICNは国際栄養科学連合(International Union of Nutrition Sciences: IUNS)が4年に一度開催している、栄養学領域における最大規模の国際学会です。今大会では「Sustainable Food for Global Health(地球規模の健康のための持続可能な食料)」を主題にして、7つのプレナリー講演、36の特別講演、155のシンポジウムと12のスポンサードシンポジウムなど盛りだくさんのプログラムが準備され、1,619名による講演・口頭発表と1,493演題のe-ポスターもありました。学会には117か国から3,835名の参加者があり、本学からも多くの教員や大学院生が参加・発表を行いました。

香川副所長・教授は、「栄養学における基礎科学(Basic Science in Nutrition)」一般演題セッションで、「Accuracy of body composition estimation using bioelectrical impedance analysis (BIA) – Comparisons between seven models with dual energy x-ray absorptiometry (DXA) – (和訳:生体電気インピーダンス法(BIA)を用いた体組成推定の正確性-二重エネルギーX線吸収法(DXA)と7つのモデルの比較)」の演題で発表を行いました。この研究では、日本人女子大学生約50名を対象に、異なる数の電極や周波数を用いた研究用から家庭用までの7台の体組成計から得られた値を、より正確とされるDXAを用いて検証しました。本研究は東洋メディック株式会社との共同研究として実施されました。

本研究の結果、DXAから得られた値と比べて全ての体組成計は体脂肪率や脂肪量を過小評価し、除脂肪量を過大評価していることが明らかになりました。近年は体組成計を自宅に所有する家庭が増えていますが、本研究から体組成計が必ずしも身体組成を正確に測定できるわけではなく、測定された値を正しく解釈する必要が示されました。

本研究は今後論文化して発表を目指すことになります。

< 一覧に戻る