活動・業績報告

香川栄養学園創立80周年記念国際学術セミナーを開催しました

2013年6月13日
ウァルクビスト教授は「A time of Uncertainty & Change for Nutrition & Health」と題して地球上で頻繁に報告されている環境の変化や公害・異物混入等によって食料安全保障が揺らいでいる今日の現状と、これまでの食料の供給が恒久的に継続する事を想定して成り立っている食生活指針や疾病予防対策に対する問題提起がされました。そして先行きが不透明な今日、様々な可能性について考慮した食料安全保障対策と健康の維持・増進に向けた施策に対する施策が必要ではないかと参加者へ問いかけられました。一方、ビンズ教授はご自身の50年に渡る臨床および研究の現場でのご体験を基に、誕生から約3年間の栄養状態、特に母乳育児が小児や乳幼児の発育発達および将来にわたる健康に果たす役割の重要性について「The Thousand days that make a life」という題でご講演を頂きました。両先生のご講演は栄養科学研究所の香川雅春専任講師と同客員研究員である井上円博士によって適時通訳がされました。オーストラリアの栄養指針の策定や、Asia Pacific Journal of Clinical Nutrition、Asia Pacific Journal of Public Healthなどの国際学術誌に編集長もしくは副編集長として関わられている両先生による国際的かつ重要な視点からの栄養学セミナーに、学内外からの約25名の参加者は熱心に聞き入っていました。