ISAKとは?
ISAK(The International Society for the Advancement of Kinanthropometry)は、身体計測を活用した研究を促進するため、身体計測を適切に行うための基準の策定と人材の育成、そして国際的なネットワーク構築を推進することを目的とした国際的な学術団体です。日本語では「国際キンアンソロポメトリー推進学会」と訳されています。
ISAKはUNESCOやIOC、WHOと連携しているICSSPE(International Council of Sports Science and Physical Education:国際スポーツ科学・体育競技会)の会員団体です。
ISAKウェブサイト(ISAK Global):https://isak.global/Home/Index
ISAK認定国際身体計測技師(Anthropometrist)とは?
国際的に認められる正確性と再現性で身体計測(身長、体重、皮下脂肪厚、周径、長径、高径、幅径)が行え、また計測したデータを活用できる知識を有するとISAKから認定を受けた者を指します。ISAKによる国際身体計測技師の認定制度はレベル1(初級)からレベル4(基準者)まであり、レベル1(初級)からレベル3(上級・インストラクター)までがコースを受講することで認定可能なレベルとなります。レベル4(基準者)は世界に3万5千人いる国際身体計測技師の計測値の基準となる役割を担い、正確な計測技術と身体計測を人々の栄養・健康状態やパフォーマンスなど幅広い学術領域で活用してきた計測実績によって認定された者を指し、現在世界で14名が認定を受けています。日本には指導を行えるレベル4が1名、レベル3が2名存在しており、栄養科学研究所の香川雅春副所長・教授は日本そして東アジア唯一のレベル4国際身体計測技師になります。認定は4年間の更新制となっており、再認定コースを受講して計測技術の正確性と再現性が国際的な水準を維持できていることを証明することで、認定を維持することが出来ます。
身体計測の技術はどのような人に必要か?
人々の健康や発育発達、運動機能やパフォーマンスなどを理解・評価する立場にある方にとって身体計測の技術は有用です。これまでに栄養士・管理栄養士、柔道整復師、理学療法士、アスレティックトレーナー、バイオメカニスト、養護教諭などの資格を有する方や勉強している学生、これらの職種の養成教育機関に勤める教員が身体計測技師として認定を受けられています。また、認定を受けられている方の中には、ラグビーや野球、サッカーなどプロや実業団レベル、またオリンピック・パラリンピックの出場選手や強化選手に対してサポートをされている方も大勢います。
身体計測技師になるためには?
身体計測技師としての認定を受けるためには、ISAKが定めたカリキュラムによるコースを受講後、実技試験と提出課題を期日までに終える必要があります。認定コースは世界中で月に50回以上開催されていますが、日本では認定コースおよび再認定コースが年に2回から3回ずつ開催されています。
コース開催情報
国内でのISAK国際身体計測技師認定コースは、日本キンアンソロポメトリー研究会(Japanese Working Group for Kinanthropometry: JWGK)が主催して開催しています。認定コースの開催情報は下記のウェブサイトで確認できます。
日本キンアンソロポメトリー研究会ウェブサイト:https://www.jwgk.jp
このサイトでは、身体計測に関する論文情報などもまとめられているため、参考資料を探す際にも活用できます。
