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活動・業績報告

香川雅春准教授の学術業績・社会貢献活動(2021年)

2021年
香川雅春副所長がアジア太平洋公衆衛生学術連合(Asia Pacific Academic Consortium for Public Health: APACPH)で学会発表を行いました。

アジア太平洋地域で公衆衛生学に関する教育を行っている高等教育機関による連合体である、アジア太平洋公衆衛生学術連合(Asia Pacific Academic Consortium for Public Health:APACPH)の総会および学術大会が10月26日-28日に開催されました。女子栄養大学は「食」に関わる教育・研究を行っている高等教育機関として、20年以上APACPHの会員となっており、現在は国際的な連携活動を活発に行っている栄養科学研究所が窓口となっています。なお、香川雅春副所長・准教授はAPACPHの会員であるオーストラリアのCurtin University、Queensland University of Technology(QUT)、タイのMahidol University、そしてインドネシアのUniversitas Airlangga(UNAIR)のAdjunct Associate Professor(兼任准教授)あるいはVisiting Professor(客員教授)に着任しています。

第52回を数える本学会では、香川副所長は新型コロナウィルス(SARS-CoV-2)による新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の感染拡大によって発出された緊急事態宣言前後に妊娠・出産をされた母親に対する家族や友人、医療従事者からのサポート体制、特に母乳育児に対するサポートについての変化を調査し報告しました。この内容をまとめた論文は11月初めにAPACPHが発行している国際学術誌Asia Pacific Journal of Public Health (APJPH)へ掲載されることが決まりました。

Kagawa M, Shinde M, Matsuzaki E. 2021. Differences in supporting environment for pregnant and lactating mothers in Japan during the COVID-19 pandemic: Preliminary findings. Asia Pacific Journal of Public Health (Accepted 4/11/2021).

香川雅春副所長が第82回日本生理人類学会で講演を行いました。

10月29日-31日の期間にオンライン開催された第82回日本生理人類学会に、香川雅春栄養科学研究所副所長・准教授が学会発表およびシンポジウムでの講演を行いました。発表および開催された内容は以下の通りです。

口頭発表:
香川雅春、Andre P. Hills.異なる姿勢で計測された皮下脂肪厚の違い:成人男性と男児からの検証

シンポジウム2「コロナ社会からポストコロナ社会への適応」
香川雅春.新型コロナウィルスは「食」をどう変えたか

香川副所長は実行委員として会期中に座長も務めました。

インドネシアの大学が主催したサマープログラムで講師を担当しました。

栄養科学研究所の香川雅春准教授は、兼任教授を務めているインドネシアのアイルランガ大学公衆衛生学部が主催するサマープログラムを担当しました。「Understanding Human Body Composition and Its Assessment Techniques」と題して8月2日から4日の3日間の日程でZoomを使って開催されたプログラムでは、各講義に100名前後の参加者がインドネシア、マレーシア、日本など複数の国や地域から参加されました。約100分の講義の後に設けられた質疑応答では30分以上もの活発な討議もされ、盛況のうちに終了しました。

このような機会を通じて東南アジア諸国の大学生や研究者との交流が今後さらに盛んになればと希望しています。

インドネシアの大学生に対して特別講義を行いました。

2021年から兼任教授として着任したインドネシアにあるUniversitas Airlangga (UnAir)で栄養士課程に在籍している学部生および大学院生に対し、「The relationship of anthropometric measurements and sports performance(身体計測とスポーツパフォーマンスの関係)」と題した特別講義を5月8日(土)に行いました。講義はUnAirの学生以外に対しても解放され、日本やマレーシアからのアクセスを含めた150名を超える参加者に対して行われました。講義後には活発な質疑応答が行われ、参加者の9割以上から10点満点中8点以上の高評価を得られました。

タイで開催された学会で招聘講演を行いました。

タイのRangsit Universityが主催して4月30日(金)に開催された第6回国際科学技術学会(The 6th International Conference on Sciences and Technology [RSUSCI 2021])に招聘されました。学会では「Future prospects of Kinanthropomery in Thailand(タイにおけるキンアンソロポメトリーの今後の展望)」と題した基調講演を行いました。新型コロナウィルスの影響のため学会はヴァーチャルで開催され、時差の関係上事前録画の形で講演を行いました。

とちぎスポーツ医科学センターで身体計測のワークショップを開催しました。

栄養科学研究所の香川雅春副所長・准教授は、健康・スポーツ医科学領域における国際基準として広く認知されている身体計測基準を制定・発表した国際キンアンソロポメトリー推進学会(The International Society for the Advancement of Kinanthropometry: ISAK)によって最高位の身体計測技師として認められている日本で唯一人の有資格者です。去る4月17日(土)に栃木県に所在するとちぎスポーツ医科学センターのスタッフを対象に、皮下脂肪厚や周径などの計測手技の指導の依頼を受け、半日間のワークショップを開催しました。当日は活気あふれる雰囲気の中で計測指導が行われました。


とちぎスポーツ医科学センター(Tochigi Institute of Sports Medicine & Science: TIS):
栃木県内のアスリートに対する競技力向上の支援拠点として2020年5月に栃木県宇都宮市に設立された機関です。センターでは栃木県内の国体候補選手や障がい者スポーツ選手に対して測定やサポートを実施しています。
とちぎスポーツ医科学センターHP: https://tis.or.jp/

アジア・オセアニア肥満学会・マレーシア肥満学会の合同学会で招聘講演を行いました。

去る4月7日(水)、ヴァーチャル学会として4月6-8日の期間に開催されたアジア・オセアニア肥満学会とマレーシア肥満学会の合同学会で発表者として招待され、「Revisiting proportion of segmental weight in young Japanese female adults(若年日本人女性における分節体重比率の再考)」と題した研究成果を発表しました。

香川雅春准教授がアイルランガ大学の兼任教授に着任しました。

栄養科学研究所の副所長でもある香川雅春准教授が、2021年1月からインドネシアにあるアイルランガ大学(Universitas Airlangga)の公衆衛生学部(Faculty of Public Health)の兼任教授(Adjunct Professor)に着任しました。

アイルランガ大学はインドネシアで5本の指に入り、長い歴史を持つ大学の1つです。1851年に設立された医学学校をルーツを持ち、1954年にインドネシア共和国初代大統領であるスカルノ大統領によって設立されました。大学名は1019年に東ジャワを統治したことで有名なプラブ・アイルランガ王の名前にちなんでいます。アイルランガ大学の校章はガルーダという神話上の鳥で、知識と文明に専念するという大学の精神を表しています。

アイルランガ大学は、6つのキャンパスに15の学部と1つの大学院を持ち、44の学士課程、46の修士課程、46の博士課程プログラム等に約40,000人の学生と約1500人の教職員を擁する総合大学です。アイルランガ大学はインドネシア国内でトップレベルの教育研究活動を行っており、法学部系はインドネシア国内で2位、商・経済学部系や医学部では3位にランクインしています。また、国連の持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)に対しても積極的に取り組んでおり、2021年のTimes Higher Education (THE)世界大学ランキング(World University Ranking)から、SDGsに対する取り組みや効果を評価するImpact Rankingで301-400位台の高い評価を得ています。

UNAIR website: https://www.unair.ac.id/

THE Ranking website:
https://www.timeshighereducation.com/world-university-rankings/airlangga-university

香川雅春准教授の兼任教授着任により、本学との教育研究活動の活性化や教員や学生間での交流が行われ、日本とインドネシア間の交流が深まることが期待されます。

東松山市の地域クラブで講話を行いました。

栄養科学研究所の香川雅春准教授が2021年3月20日(日)に埼玉県東松山市の松山市民活動センターにおいて、地域クラブなかよし会会員および食に興味がある方を対象に「免疫力を高める食生活」のタイトルで講話を行いました。

約60分の研修のあと、講話の内容および香川准教授が実施している研究内容に関して活発な質問が参加者から出され、盛況のうちに終えました。

若年女性ランナーに向けたコンディショニングワークブックが製作されました。

栄養科学研究所スポーツ栄養学部門の香川雅春准教授(研究所副所長・スポーツ栄養学部門部長)は、2017年から東洋大学オリンピック・パラリンピック特別プロジェクト研究「female athlete triad(女性アスリートの三主徴)早期発見と予防のための教育プログラムの開発」(研究代表者:岩本紗由美教授)に参加しています。

「利用可能エネルギー不足」、「月経障害」、「低骨密度」は「女性アスリートの三主徴」として知られ、女性アスリートにおける健康問題として長年注目されています。本研究では大学女性長距離ランナーを対象に、詳細な身体状況や食事状況、また希望している理想の体重など包括的な調査から、選手の健康状態を早期に把握してよりよいパフォーマンスのためのコンディショニングに活かすための教育プログラムの開発を進めてきました。

この度、研究の成果物として教育プログラムの内容が「若年女子ランナーにおくるコンディショニングワークブック」として書籍が製作されました。

よりよい結果につなげるため、幅広い視点から自分自身のコンディションを把握できる内容となっています。

もし興味をお持ちになられた方は、東洋大学ライフデザイン学部健康スポーツ学科の岩本紗由美教授(siwamoto@toyo.jp)までご連絡ください。

なお、本研究成果はこれまでに以下の形で発表されています。

1) Kagawa M, Iwamoto S, Sugita K, Suzuki T, Ota M, Ishikawa-Takata K. Validity of anthropometric and percentage body fat values estimated from a novel computer-based body image assessment program. The 51st conference of Asia Pacific Academic Consortium for Public Health (APACPH) (2019年11月20 – 22日、タイ・バンコク).*
*この発表はAPACPHより2019 Excellent Oral Presentation Award(2019年優秀口頭発表賞)を受賞しました。

2) 岩本紗由美、杉田記代子、鈴木哲郎、太田昌子、香川雅春、髙田和子. 女性長距離ランナーに対する健康問題予防のためのトータルコンディショニング教育プログラムの開発. 第30回日本臨床スポーツ医学会 (2019年11月16 – 17日、横浜).

3) 香川雅春、岩本紗由美、杉田記代子、鈴木哲郎、太田昌子、髙田和子. 大学女子長距離選手のボディ・イメージは体組成を考慮しているか?. 第6回日本スポーツ栄養学会 (2019年8月23-25日、東京)*

4) 岩本紗由美、太田昌子、髙田和子、香川雅春、鈴木哲郎、杉田記代子. 大学女性長距離ランナーの体格指標からの「female athlete triad」リスク評価. ハイパフォーマンススポーツ・カンファレンス2018 (2018年10月23 – 24日、東京).

5) 岩本紗由美、太田昌子、髙田和子、香川雅春、鈴木哲郎、杉田記代子. 大学女性長距離ランナーの体格指標からの「female athlete triad」リスク評価. 第7回日本アスレティックトレーニング学会学術大会. (2018年7月7 – 8日、横浜).

6) Iwamoto S, Kagawa M, Ishikawa-Takata, K, Sugita K, Ohta M, Suzuki T, Hume P. The new BMI-leanness ratio score slope is useful in understanding health related issues for Japanese university athletes. World Conference on Kinanthropometry Chile 2018 (2018年6月29日 – 7月1日, チリ・サンティアゴ)

7) Ishikawa-Takata K, Iwamoto S, Kagawa M, Taguchi M, Ohta M, Suzuki T, Sugita K. Characteristics of fat and muscle distribution among Japanese female athletes assessed by dual energy x-ray absorptiometry and anthropometry. World Conference on Kinanthropometry Chile 2018 (2018年6月29日 – 7月1日, チリ・サンティアゴ)

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